筑波山口バス停は改称したほうが良いと思う一つの理由

口で判別せよ??

北部シャトル
ある年の1月、つくばセンターバス停3番のりばで発車待ちのつくバス北部シャトルに乗っていた時のこと。
駅3番出口を出た若い男女がバスを探しているのが車窓から見える。
すぐに男性の方がこちらのバスを指して「ああっ!」
あれだあのバスだ見つけたぞみたいな感じで急いでこちらへやってきた。
乗り込んだらすぐ発車した。

「発車間際に目的地へ行くバスが見つかってよかったぜ」みたいな話をしたかはわからない。
おそらくよそから観光できた外国人だと思われるのだ。たぶん中国人。
なぜか。
バスを見てすぐ判断するには漢字能力が必要だからだ。
「筑波山口」と掲げられた行き先表示を見たに違いない。

観光客なら筑波山へ行くはずである。わざわざ筑波山口へ行く意味があるとは思えない。どう見ても初めての駅だから迷っていたのだし。「筑波山口」の頭3文字「筑波山」に反応したのではあるまいか。

「筑波山」と「筑波山口」。

まっさらな気持ちでよく見てほしい。何が違うって四角い「」という記号みたいな漢字一文字が付くか付かないかだけ。

口が付くか付かないかで系統が違う。それぞれ中腹と麓という別の場所へ行くものだ。
山麓の「筑波山口」へ行っても始発の中腹行きバスはない。

駅3番出口から見れば手前に「筑波山口行き」の3番バスのりばが見え、奥に「筑波山行き」の1番バスのりばが見えるというのも余計にややこしくしている。

当然知っていれば全く問題ない。しかし、ごくごく一般の観光客が筑波山へ行きたくてつくば駅に初めて降り立った時、「筑波山口」という行き先を見せられて一瞬で判断できるだろうか?筑波山の入口だと思うのが普通ではないか。他にもあるなんてまず思わないだろう。

予備知識を客に要求する案内は不親切だ。初めての人は言語的に(理解出来る限り)文字をそのまま解釈しようとする。

わずかな手がかりを頼りにする外国人旅行者

これは問題だなと気づけたのは別の外国人のおかげだ。
かつて(震災の前だったか?)牛久大仏で現地調査している時、英語で話しかけられたことがある。こちらは聞き取れるが喋れない。
そうしたら、Samsungのでかいスマホを取り出し「牛久」と書かれたJRの駅の駅名標の写真を見せてきたのだ。
そう、この人は牛久駅に戻りたいのだ。

そう思って外国人目線で牛久大仏バス停の時刻表を見てみたら、二つの欄にはそれぞれ「牛久駅」と「牛久浄苑」と書かれているではないか。どっちも「牛久」が付いて区別がつかないのだ。知らない言語の国でなんとか戻れるように“パンくず”として駅名の漢字を記録したというのにまさかの「牛久」だらけ。

この場合はStationと英語併記で解決するだろうが、「口」はどうするのか。何語で書いても「筑波山の入口」となってしまう。

実は改称を繰り返していた

思い切って改称してしまえ。案内とはそもそもわからない人のためにある。
日本語で説明書きがあることはあるけど、説明が必要な停留所名は既に名称としてふさわしくない。

でも実は筑波山口停留所。改称ばかりしてきた歴史がある。最初は鉄道の駅だったから、「筑波駅」。駅が廃止になってもそのままだったが、その後つくばエクスプレスつくば駅が開業するとややこしいため「筑波山」になった。さらに筑波山シャトルが開業するとこれまたややこしいから「筑波山口」となったのだ。この「高尾山口」のそっくり停留所名は確か某個人サイト運営者がそこの掲示板で提起したもので、蓋を開けたらそれがそのまま付けられていた。

当初は始発の中腹行きのバスに乗り継げたから名は体を表わしていたが、年々乗り継ぎ客は減って行き、そのバスも廃止され今に至る。

現状に合わせつつ誤解を招かない停留所名をと思ってもこれが難しい。「筑波山下」じゃ変わらないし、「筑波山麓」も似たようなもの。「つくば北営業所」ではどこにあるのかわからない。
“建設的不信任”としては何か出さねば。

よし、「山麓営業所」を提案しておこう。筑波山という語がないので誤解も起きず、山麓という語でだいたい山の方として示唆する。下館・真壁方面からは行き先表示だけ「筑波山麓営業所」で良いかも。

(調査日現在の現状をもとに執筆しています。)